- 2009-10-29 (木) 2:37
- よくある質問 | 速読とはこういうもの
前回、
目で見た文字が脳内でどのように理解されるかということを書きました。
ざっくりまとめると、
視覚野 文字をかたちとして認識
↓
39野、40野 文字の情報をを音の情報に変換
↓
言語野 意味として理解
という過程を経ます。
ところが、いわゆる右脳速読は、
文字の情報を、音の情報にせずに、いきなり意味として理解しちゃおう
ということを言っています。
これがどれほどムリのあることか・・・。
読字障害という病気があります。
これについては、
1年くらい前に放送したNHKスペシャル、病の起源、第4集-読字障害-
が詳しく扱っています。
内容に興味のある方は「読字障害 39野」なんかで検索してみると
番組の内容が書かれたページがいくつもヒットしますから読んでみてください。
これがどのような病気かというと、
知能的には全く問題がなく、話す言葉の意味はわかるのに、
文字を読むことができなかったり、読めても意味が理解できないという病気で、
程度の差ことあれ、アメリカでは1割程度の人がこの傾向があるようです。
この症状の出る方は
脳の「文字情報を音情報に変換する部位」である
39野と40野の活動レベルが低いそうです。
もしも、右脳速読の提唱者が言うように
「視覚情報から意味理解への変換がダイレクトに行える」
ということが可能ならば、
このような病で悩む人はいなくなるはずでしょう。
そもそも、あたまの中で意味を理解するというのは、
音声情報を元にしているのです。
このことは人類の歴史を見ても明らかで、
人類が言葉を約160万年前、
文字を使い始めたの約5300年前。
言葉の歴史を1年に例えると、
12月30日の夕方になって、やっと発明されたのが文字です。
これでは人の脳が進化するのに、とても時間が足らない。
数百万年の進化の中で、
人は会話を理解する能力を持ち、
会話を処理する専門領域を脳の中に持つようになりました。
しかし現在、文字を意味として直接理解する部位は脳にはないのです。
だったら、その文章を理解する専門領域を鍛えるのが
速読には一番近道なのではないでしょうか。
コンピュータは、
毎年のように性能がよくなり、新しいものが出ますが、
人の脳というのは、構造的には進化を経なければ新しくはならず、
それは数百年のレベルではとても変わるものではないのです。
これらのことから、
右脳で文章をダイレクトに理解しよう。
なんていうのは、ウソだということになります。
しかし現在、世の中では「右脳速読」という言葉は盛んに使われています。
なぜか?
そのカラクリは次回以降に。
次回は「右脳速読のホント」について書いてみようと思います。
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