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2009-10

右脳速読のウソ

前回、
目で見た文字が脳内でどのように理解されるかということを書きました。

ざっくりまとめると、

視覚野     文字をかたちとして認識

39野、40野   文字の情報をを音の情報に変換

言語野      意味として理解

という過程を経ます。

ところが、いわゆる右脳速読は、
文字の情報を、音の情報にせずに、いきなり意味として理解しちゃおう
ということを言っています。

これがどれほどムリのあることか・・・。

読字障害という病気があります。
これについては、
1年くらい前に放送したNHKスペシャル、病の起源、第4集-読字障害-
が詳しく扱っています。

内容に興味のある方は「読字障害 39野」なんかで検索してみると
番組の内容が書かれたページがいくつもヒットしますから読んでみてください。

これがどのような病気かというと、

知能的には全く問題がなく、話す言葉の意味はわかるのに、
文字を読むことができなかったり、読めても意味が理解できないという病気
で、
程度の差ことあれ、アメリカでは1割程度の人がこの傾向があるようです。

この症状の出る方は
脳の「文字情報を音情報に変換する部位」である
39野と40野の活動レベルが低いそうです。

もしも、右脳速読の提唱者が言うように
「視覚情報から意味理解への変換がダイレクトに行える」
ということが可能ならば、
このような病で悩む人はいなくなるはずでしょう。

そもそも、あたまの中で意味を理解するというのは、
音声情報を元にしているのです。

このことは人類の歴史を見ても明らかで、
人類が言葉を約160万年前、
文字を使い始めたの約5300年前。


言葉の歴史を1年に例えると、
1230日の夕方になって、やっと発明されたのが文字です。

これでは人の脳が進化するのに、とても時間が足らない。

数百万年の進化の中で、
人は会話を理解する能力を持ち、
会話を処理する専門領域を脳の中に持つようになりました。
しかし現在、文字を意味として直接理解する部位は脳にはないのです。

だったら、その文章を理解する専門領域を鍛えるのが
速読には一番近道なのではないでしょうか

コンピュータは、
毎年のように性能がよくなり、新しいものが出ますが、
人の脳というのは、構造的には進化を経なければ新しくはならず、
それは数百年のレベルではとても変わるものではないのです。

これらのことから、
右脳で文章をダイレクトに理解しよう。
なんていうのは、ウソだということになります。

しかし現在、世の中では「右脳速読」という言葉は盛んに使われています。
なぜか?

そのカラクリは次回以降に。

次回は「右脳速読のホント」について書いてみようと思います。

しっかりとした速読トレーニングをされたい方に、
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速読とは、文字通り ”速” く文書を ”読” むこと。
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あたまの中の声について その4

今回もあたまの中の声についての続きです。

前回は、速読で読んでいるときの感覚について書きましたが、
今日は、ちょっと、論理的なことを書きます。

文字を読んでいるときの脳は、
どの様にその情報を処理しているのでしょう。

と、その前に、まず
声を聞いている場合はどうでしょうか。

人の声を聞くと、まず大脳の聴覚野という部分で処理されます。
その情報はウィルニッケ野とブローカー野に送られ、意味として理解されます
このウィルニッケ野とブローカー野の2つを言語野といい、
言葉を理解する専門の領域です

次に文字を見たときですが、

まず、文字情報は後頭部の視覚野と呼ばれる領域に送られ、
次に文字の形を認識する行程を経ます。
その次は39野と40野と呼ばれる領域で、音の情報に変換されます。
さらに変換された音の情報が言語野のブローカー野に届いて、初めて理解されます。

つまり、文字を見たときも、脳の中では音の情報に変換されるのです

これは、読むのが速い人は頭の中で音声化していないのではなく、
それが音声化していると自分で気づかないくらい速く処理しているということです。

例えば、携帯電話で話すとき、
人の声が、マイクで電気信号に変わり、デジタル変換され、電波に乗って基地局へ行き・・・

と、長い行程を経て相手の声が電話から聞こえますが、
それらは一瞬で処理されるため、相手の声は直接耳元から聞こえてくるように感じます。

いちいち、相手の声が自分に届くまで、どのような経路で情報が処理されているかなんて
考えながら電話している人はいませんよね:roll:

ところが手紙を書く場合は、相手のところに一瞬では届かないので、
「今頃はどこまで行ったかな?」なんて考えたりします。

速読でも一緒で、あくまで、情報は
文字情報→音情報→意味理解
と処理されているのですが、それをゆっくりとやれば
私は音の情報を扱っている
などと感じますが、

脳を鍛えて一瞬で処理できるようになると、

「私はあたまの中で声に出して読んでいる」なんて感じる暇もなく
一瞬で理解できるように感じることができるのです。

ですから、自分で「あたまの中で声に出している」という方も、
あんまり気にしなくて大丈夫なんです。

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あたまの中の声について その3

前回からのつづきです。

では、速読時の読んでいるという感覚はどのようなものなのでしょうか。

この記事を書くために、何人かの生徒さんに、
改めて、どのような感覚で読んでいるのか聞いてみました。

頭にスッと入ってくる感覚

あたまの中で音声化しているけど、全てではない

流れがわかる感じ

など、いろいろな表現方法で答えてくれました。

文章を読んだときに、自分がどのような感覚で理解しているかなんて、
ふだんは意識しないので、答えるのは難しかったと思います。
みなさん、ありがとうございました。

その中で、

「これなら伝わりやすいかも」
と思えたものに

英語で会話しているときの感覚

というものがありました。

英語を理解しているときの感覚。
これはちょっと説明が必要かもしれません。

外国語を学ぶとき、始めはやはり、単語なり文章なりを、
逐一日本語に訳しながら学んでいきますよね。
しかし、だんだん上達してきて、日常会話程度なら話せるようになると、
会話の際に、いちいち頭の中で日本語の意味に置き換えなくとも、

外国語だけで会話ができてきます。

つまり、はじめは

外国語で聞く → 日本語に訳す → 意味の理解 → 外国語に訳す → 外国語で発音

だったものが、

外国語で聞く → 意味の理解 → 外国語で発音

と、
「日本語に訳す」という過程がなくなって、
外国語を聞いたらすぐに理解できるという状態になってきます

しかし、そんな状態になっても、知らない単語を目にすると、
「ん?これはなんて意味だ?」
と、その単語の意味を調べたりしますよね。

その場合しばらくは、
外国語で話していても、調べた単語のところは頭の中で日本語の意味に置き換えて話し、
慣れるに従って、だんだんと置き換えがなくなっていくというようになっていきます。

速読の時の感覚もちょうどこんな感じなんです。

最初は本を読むときに

文字を見る → 頭の中で声に出して読む → 意味の理解

という感覚で読んでいたものが、トレーニングをするにしたがって、

文字を見る → 意味の理解

というようなダイレクトな処理を行っているような感覚になります。

つまり、文章をサッと見ただけで、「内容がわかる」という状態です。

もちろん、初めて出てきた、人の名前などの固有名詞や、
とてもややこしく書いてある箇所などでは、そのようにダイレクトに
「わかる」という感覚は少なくなりますが、
これも慣れるにしたがって、「わかる」という感覚になってきますのでご安心を。

外国語の学習が時間をかけさえすれば誰でもできるように、
速読も、時間とトレーニングで、誰でもこの感覚をつかむことができます。

また、外国語の学習では、
「単語を逐一日本語に訳さなければ気のすまない方」が、上達しにくいように、
速読でも
「全ての文字をあたまの中で音声化しなければ気持ちが悪い」という方は、

上達しにくい場合もあります。

そういった方には、まず、
簡単な文章で「わかる」という感覚をつかんでもらうという作業が必要になってきます。

こういったこともありますので、
トレーニングに使う教材は最初は簡単なものから始めていくのがいいでしょう。

つづく

注意
本稿は、感覚の話であって、実際の脳での情報処理の順序とは異なります。

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あたまの中の声について その2

今回は前回のつづきです。

前回のテーマについて、もう少し掘り下げて考えてみましょう。

前回、生徒さんに
「あたまの中で声に出して読んでしまうのですが、大丈夫でしょうか」

と聞かれたら、
「気にしないでください」
と答えていると書きました。

なぜなら、
元々全ての文字を完全に音声化しているわけではないのですから。

これはちょっと実験してみればわかります。
普段なにげなく読んでいる文章、新聞でも小説でもかまいません。

これを、あたまの中で完全に声に出して読んでみてください
多くの方が、多少なりとも、
「頭の中で声に出そうと思わないで読む読み方」(普段の黙読)
よりも読むスピードが遅くなったり、つっかかる箇所が増えたと思います。

わかりにくい方は、

「東京特許許可局」や「お綾や親にお謝りなさい」
なんていう、早口言葉で試してください。

これらの文字を目で見れば、すらすらと読めるのに
あたまの中で声に出そうとすると
(もちろん実際に声にだしてもですが:grin:難しいはずです

このように、普段の黙読でも全てを音声化しているわけではないんですね。

速読ではこの音声化していない箇所の割合が高くなると思ってください。

実際に生徒さんの中には、
1分間の読書スピードが3000文字以上でも
「あたまの中の声が気になる」という方がいますが、

そういった方は、間違いなく全文は声に出しておらず

例えば、
主人公の名前や、キーワードなどといった、
重要単語だけになってきているはずです。

そうでないとその速度では絶対に読めませんからね:razz:

次回は、あたまの中の声について、
速読時の感覚はどのようなものなのか、ということを書きたいと思います。

つづく

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あたまの中の声について

こんにちは。
日本速読・記憶法セミナーの安藤です。

「あたまの中の声」といっても、
寝ている時に変な声が聞こえてくる!!
なんて話じゃありません()

よく生徒さんから聞かれる質問に、
あたまの中で声に出して読んでしまっているのですが、大丈夫でしょうか?
というのがあります。

それに対して私はいつも

大丈夫です。あんまり気にしないでください
とお答えしています。

なぜなら、

頭の中で声に出さずに読むなんて、意識的にはできないからです。


いや、速読関係の本を読むと、どれも
「頭の中で声にだして読むのはいけない」と書いてあるじゃないか。

と思われるかもしれません。

しかし、では仮に
あなたは頭の中で声に出して読んでいるからいけない!
これからは声に出さないで読んでください

なんて言われて、できますか?

どのように読んだらいいか、イメージがつかめないと思います
少なくとも私は、「そんなこと言われても・・・」って思ってしまいます。

ですから、とりあえず、あたまの中の声は気にしないのが一番。
大丈夫です。そのうち少なくなりますから:grin:

ただし、

生徒さんの中には、実際に声には出さないまでも、
読んでいる最中に知らずと口がモゴモゴと動いている方がいます。
こういった方には、

なるべく口を動かすのはやめましょう」ってアドバイスはします。

動いている口を止めるのは意識的にできますもんね。

速読もトレーニングなので、一気にムリなことはせず、
できることから、地道に行っていきましょう。

つづく

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ホームページをリニューアル

こんにちは。
日本速読・記憶法セミナーの安藤です。

もうすっかり秋ですね。
気持ちのいい風が吹いています。

そんな季節の変わり目に、
私たちもホームページをリニューアルしてみました。

日本速読・記憶法セミナーHP

テーマは「見やすくする

以前の物は、いろいろ情報を足しているうちに、
少しゴチャゴチャしすぎてしまいました。
今回の物は、先週UPしたばかりなのですが、以前のものよりも見やすく
目的のページに行きやすくなっているとは思います。

本当はRSSを使って、もっと見やすいページにしようと思ったのですが、
現在のサーバが対応していないため、それを行うためにはサーバを引っ越さなければならないとのことでした。

もう一手間必要なようです。

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